第1回マダガスカル共和国 マダガスカル旅行記~両生爬虫類を調査する旅~
奇妙なヘビ
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キタテングキノボリヘビ。細長い体型の樹上性種
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マダガスカルに分布するヘビたちは、どれも実にユニークで、とても奇妙な姿の種類が少なくありません。それらの中で、最も不思議なものはテングキノボリヘビの仲間でしょう。蔓のような細い体で、頭部には角まで付いています。私たちは3種類いるテングキノボリヘビの中でも、最も奇妙な姿をしたキタテングキノボリヘビに北西部の森で出会うことが出来ました。
キタテングキノボリヘビは、鼻先に大きな角があり、さらに目の上にも小さな角があります。角といっても実際には柔らかく、押せばゴムのように曲がります。おそらくは、木の枝に擬態するためにこのような形状に進化したのでしょう。動きは緩慢で、危険を感じると動きを止めて、やり過ごそうとします。キタテングキノボリヘビは小さなヤモリの仲間を食べていることが後に判明しました。
私はこれまで、世界中でヘビを観察してきましたが、間違いなくこれまでで最も奇妙なヘビだと感じました。
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キオビシベットヘビ。鮮やかな色彩だが、無毒
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テングキノボリヘビ。こちらは吻端に一本のみ角状突起を持つ
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キタテングキノボリヘビ。雌の頭部
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ベルニエリキバシリヘビ。動きが素早い
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アカメシベットヘビ。他のシベットヘビに比べて頭部が小さい
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シロオビシベットヘビ。発見例の多いシベットヘビ
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夜間、路上に現れたマダガスカルグラウンドボア
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オオブタバナヘビ。マダガスカルを代表するナミヘビ
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アリノハハヘビ。毒蛇のような顔つきだが、無毒