第1回マダガスカル共和国 マダガスカル旅行記~両生爬虫類を調査する旅~
アミメミズベトカゲの謎
カメレオン以外にも、独自の進化を遂げた、実に個性的なトカゲの仲間がマダガスカルには分布しています。その一つがアミメミズベトカゲという種類です。全長は40cmほどで、水辺近くに生息し、マダガスカル島の北西部に分布するとされていますが、発見例が少なく、その実態は謎に包まれていました。私たちはそのトカゲを探すため、マハジェンガという町へ向かいました。そして現地の方々に聞き込みを行うと、意外なことに人里近くの水田にいるというのです。すっかり深山幽谷の動物だと思っていた私たちは、半信半疑のまま水田へ向かうと・・・いました!ごく普通に泳いでいるではありませんか。さらにその後、ジャングル内の渓流でテントを張り、町で買ってきた生肉を枝にぶら下げて夕食の準備をしていると、なんとその生肉にアミメミズベトカゲがぶら下がっていたのです!これには驚かされました。
私たちは、アミメミズトカゲについて、いくつかの事を理解しました。まず初めに、このトカゲは点在的な分布ではあるものの、ジャングルから人里近くまで生息しているというと。次に夜行性であること、そして何よりとても食いしん坊だということです。なにせ私たちの人間のキャンプに侵入し、生肉にぶら下がっていたのですから。-
アミメミズベトカゲ。半水生の奇妙なトカゲ。Mahajanga付近にて
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アミメミズベトカゲが盗み食いしていた、我々の夕食
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アミメミズベトカゲの生息地。山中の小川に生息しているようだ
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捕獲されたアミメミズベトカゲ